この記事はこんな人におすすめです
- 競艇を始めたばかりで舟券が当たらない
- 競艇の解説者が言うレース展開がわからない
- コース別の有利や不利がわからない
「競艇予想大辞典」の編集長の上杉です。
編集長の部下で競艇初心者の朔矢です!
でもボートレースって6艇しか走らないから結構簡単に儲かりそうじゃないですか?なんでもっと早く教えてくれなかったんですか!
確かに他の公営競技に比べると確率は高いけど、そんなに簡単に勝てないのが競艇なんだよ。
競艇初心者が勝てない理由とは
競艇は1レースで6艇が順位を争う公営競技なので、競馬や競輪に比べると的中確率は高いから簡単だ!と思うかもしれません。
僕も競艇をはじめた頃は「競艇は120通りだから当てるのも簡単だ」と思っていました。
確かに舟券を全通り購入しても120倍以上のオッズで決まれば収支はプラスになりますし、3連単であれば万舟(100倍以上の配当)も予想以上によく出るので魅力的です。
注意
でも知っていますか?
競艇で舟券を購入している人の90%が負けている事実を・・・
特に競艇初心者の場合は、僕もはじめの頃はそうでしたが、競艇の基本を抑えずに闇雲に3連単で舟券を買ってしまうので、負けが続いてしまう場合が多いんです。
競艇のコース別の勝率と特徴は
まず最初に競艇ではコースによって勝率がどのように変わるのかを説明していこうと思います。
下の表は「ボートレース桐生」の2018年のデータを参考にしていますが、各競艇場によって数字は若干異なります。
1コース | 2コース | 3コース | 4コース | 5コース | 6コース | |
---|---|---|---|---|---|---|
勝率 | 7.67 | 5.62 | 5.24 | 5.04 | 4.44 | 3.03 |
1着率 | 50.5 % | 15.3 % | 12.6 % | 11.8 % | 7.8 % | 2.1 % |
3連単率 | 79.7 % | 57.6 % | 53.1 % | 49.1 % | 40.4 % | 21.0 % |
フライング数 | 2 | 1 | 6 | 14 | 7 | 14 |
平均スタート | 0.17 | 0.18 | 0.17 | 0.17 | 0.17 | 0.19 |
※データはボートレース桐生の2018年1月1日~12月31日のものです。
勝率とは?
勝率とは一般的に「1着10点」「2着8点」「3着6点」「4着4点」「5着2点」「6着1点」で計算し、出走したコースの点数を足した数字を出走回数で割ったものが勝率となります。(SGは+2点/G1は+1点)
競艇予想で各コース別の特徴を説明すると
競艇で1コースは圧倒的に有利になる
先ほどのボートレース桐生のデータでもわかるとおり、競艇では1コースからスタートすることが圧倒的に有利になっています。
なぜ1コースが有利になるのかと言うと、ひとつは「最初に旋回する第1ターンマーク(1マーク)に一番近いこと」です。
最短距離で1周目の1マークを旋回できるのが1コースの艇(ボート)になり、一番でターンができるということは波も無いキレイな水面で減速する要因も少ないことも有利な要因になります。
さらに競艇では走っている艇の後ろには引き波ができるため、最初に1コースの艇がターンをした後から旋回する艇は引き波を横切ることになるため減速してしまいます。
1コースからスタートする艇が、スタートタイミングと1マークのターンをミス無く完璧にこなした場合は、ほぼ1着を取ることになるのです。
1コースがミスする原因は
- 1コースは1マークで全速力でターンするから隙を狙われる
- 1コースを取るためにスタートまでの距離が近くなり加速が弱くなる
- 追い風は有利だけど強すぎると1マークの旋回で悪影響を受けやすい
- 向かい風になると1マークまでの短い距離で加速ができず不利になる
1コースからスタートした艇が1周目の1マークを最初にターンする場合には「絶対に減速しないで全速ターン」をしなければならないというのが「ボートレーサーの中での暗黙のルール」になっています。
なぜなら1コースからスタートする艇が、最初に1周目の1マークに着き「減速してターン」をした場合、後から追いかけて旋回する艇は「減速した艇」の後ろから追突してしまい、大事故になる可能性があるからです。
競艇で2コースの戦略は「差し」か「まくり」か
1コースの次に「1着率」が高いのが2コースの艇になりますが、1周1マークの2コースの戦略は1コース艇の内側を回る「差し」か、1コース艇の外側を回る「まくり」の二通りになります。
2コースの1マーク戦略は
- もし1コース艇とスタートタイミングが変わらない場合は内側から「差し」
- もし1コース艇のスタートが遅れた場合は全速ターンで外側から「まくり」
1コースの艇と2コースの艇のスタートが横一線の場合、2コースからスタートする艇の戦略は基本的に「差し」になるのがセオリーです。
スタートが変わらない1コースの艇を外側から「まくる」には先に1周1マークに入らなければならないので、ほぼ不可能な戦略になります。
ただ1コースの艇の内側を差しで旋回する場合には、外側から加速して「差し」や「まくり差し」で旋回する艇の引き波の影響を受けやすく、大きく減速してしまうことも考えられます。
2コースは1着を取る確率も2番目に高いのですが、展開によっては大きく後退して最下位になるケースがあるのも事実です。
真ん中からスタートする艇は展開次第で
競艇の1着率を見ると3コースから5コースまでは、それほど変わらない数字になっているのが見て取れます。
この真ん中からスタートする艇の勝敗を分けるのが、展開次第で自在に戦略を変えられる順応性になります。
例えばスタートも「スロー」か「ダッシュ」を選ばなければなりませんし、自分より内側のコースがどんなスタートをするのかで、自分が「まくり」で行くか、「差し」で行くか、さらには「まくり差し」で1周1マークを狙うのか、結果は大きく変わってきます。
その中でも大きな攻防になるのが、「スロースタート」と「ダッシュスタート」の境い目の「カド」というポイント。
1周1マークでの加速が異なる隣り合う2つの艇がどういうターンをするかで他の艇にも大きく影響します。
レース展開を予想する方も何パターンか考えられるので、舟券を絞るのか複数パターンで買うのか決断が必要になります。
アウトコースからダッシュする6号艇は勝てない?
6コースからスタートした場合のボートレース桐生の「1着率のデータ」を見ると、なんと「2.1 %」と圧倒的に低い結果になっています。
6コースから1着を取るには、ボートレーサーの実力だけでは無く、展開を見方につける「運」も必要になってきます。
6コースで1着になるには
- スタートを完璧に決めたうえで一瞬の隙間を突く「まくり差し」
- 艇を内側に寄せながらコースを締めてまくる「締めまくり」
- インコースの艇がフライングや転覆などミスをして1着になる「恵まれ」
6コースで1着をとるためには競艇選手の実力だけでなく、アウトコース有利の風が吹いたり、インコースの選手にフライングがあったり、逆に出遅れスタートの選手が続出したり、前の艇に接触がありスピードを緩めたりするなど、自分以外が引き起こす展開というものが必要になってきます。
その半面、6コースの艇が「まくり差し」や「締めまくり」を決めて、1周1マークで先頭にたつと観客席は大いに盛り上がり、舟券も高配当になるので競艇の魅力のひとつになります。
追い風と向かい風で有利になるコースは
スタートから1周1マークのターンまで、進行方向に対して「追い風」のときは「スロースタートのインコースが有利」になります。
これはスタートから最初のターンまで加速しにくい1コースでも、追い風に助けられトップスピードに乗りやすくなるからです。
逆に「向かい風」のときは「ダッシュスタートのアウトコースが有利」になり、要因としてはインコースの艇は助走距離が少ない上に向かい風でトップスピードまで加速できず、助走距離が長いアウトコースのダッシュスタートが有利になります。
ただ「追い風」でも「向かい風」でも、強風の場合には上記のメリットを打ち崩すデメリットが発生しますので、レース展開を考える上でまた難しくなります。
追い風 | 向かい風 | |
---|---|---|
メリット(微風) | インコースが有利 | アウトコースが有利 |
デメリット(強風) | 1ターン後の悪影響大 | 1マークでうねり大 |
多い決まり手 | イン逃げ、差し | まくり、まくり差し |
ボートレーサーによってコースの得意や不得意がある
インコースが圧倒的に有利なボートレースでも、あえてアウトコースのダッシュが得意な選手がいたり、外枠でもピット離れに勝負をかけてコース取りでインコースを狙う「前付け」する選手もいます。
この「前付け」をする選手は、経験が豊富なベテランレーサーやSG競走やG1競走の常連選手が多く、デビューしたての新人選手は内枠だとしてもベテランが前付けしてくるとアウトコースからダッシュすることも多くなります。
これもボートレーサーの暗黙のルールで、新人選手は先輩に「前付け」をすると目をつけられる風習があるそうで、基本的に自分の枠より内側のコースを狙うのは無理みたいです。
逆にボートレーサー養成所では、新人がインコースからスタートするのは難しいため、アウトコースからのダッシュスタートを磨く練習をすることも多いとか。
スタート感は天性の才能もありますが経験値も重要で、やはりダッシュスタートをより多く練習してきた新人選手は、外枠のアウトコースからダッシュの方が好スタートを切れるから好きという選手も多いようです。
競艇場によってもそれぞれ特徴がある
全国24ヶ所にあるボートレース場には、それぞれコースの幅や水面状況、風向きなど様々な特徴があり、各競艇場の勝率も変わってきます。
インコースが有利と言われる「ボートレース大村」や「ボートレース住之江」があれば、まくりも意外にあると言われる「ボートレース戸田」「ボートレースびわこ」「ボートレース平和島」もあります。
さらに1マークのうねりが出てターンが難しくなる「ボートレース福岡」、河川にボートレース場がある「ボートレース江戸川」は川の流れと潮の満ち引きが大きく影響したり、冬になると「赤城おろし」という強い風が吹き荒れる「ボートレース桐生」など、各競艇場でボートレーサーが自然も相手にどういった戦略を取るのかも予想するうえで大事になります。
コース別の勝率や特徴のまとめ
じゃあナルハヤでおなしゃす!
この記事のまとめ【編集後記】
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
この記事を読んで、競艇で「闇雲に舟券を買っても当たらない理由」がちょっとでも分かって頂けたら嬉しいです。
逆に競艇のコース別の特徴や勝率が理解できると、これからボートレースを見て予想するのが楽しくなってくると思いますよ。
僕にとって競艇の醍醐味は、舟券が当たることはもちろんですが、自分が予想した展開になって舟券的中したときが一番興奮しますから♪
では次の記事も楽しみながら、ぜひ読んでみてください!